２０年くらい前でしょうか。中堅教員としてたくさんの仕事を任されるようになったのですが、思い描いたような成果が得られず、行き詰まりを感じていた時期がありました。そんなときに偶然出合った本です。

　心に残ったページの角を折り曲げるのが癖ですが、今、改めて読んでみると、なぜそこを折ったのか思い出せない箇所もあります。おそらく、その頃、相当追い込まれていて、ついそうしたのでしょう。

　そういう思考を取り除くのは大切だと分かるのですが、自分の意識だけで解決するのは難しいものです。そんな時に、本書はとてもお薦めです。「小さいことにくよくよするな。すべては小さいことだ」と生きることを楽にしてくれる一冊です。

　（後藤克史・設楽町立田口小学校長）