謹賀新年 巳(み)年元旦。巳(蛇)は冬眠・脱皮を経て復活・再生する。教育の復活・再生に何を期待するか。真っ先に平和を求めたい。
世界各地で戦争や紛争が拡大している。おびえる子供、被弾して運ばれる子供の映像が毎日放映される。核を使うと脅す国、弾道弾を打ち上げる国、軍備を拡大し国境を侵す国がわが国の周りにある。平成天皇は退位されるとき「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに心から安堵している」と語られた。この思いを令和の時代にも引き継ぎ子供たちを守りたい。
災害復興、安全な生活の再生。能登半島の震災・大雨災害をはじめ各地で災害復興が遅れている。クマによる被害、闇バイトによる事件も増加。早く子供たちが安心して学べるようになってほしい。
石破茂首相は所信表明で「人づくりこそ国づくり、教職員の働き方改革や給与面を含む処遇改善などを通じて、公教育の再生を進めます」と述べた。再生の具体は見えなかった。いじめや不登校は学校・教師の努力にもかかわらず増える一方だ。教師不足は限界を超えている。
このような状況では令和の日本型学校教育の推進はおぼつかない。期待や待望、嘆きではなく、一人一人が考え動くことだ。モデルはノーベル平和賞を受賞した「日本原水爆被害者団体協議会」。国際社会に核廃絶を訴え続けてきた。それが核の抑止になっている。再生のためには脱皮が必要だ。上からの改革を待つのではなく、学校・教師自ら何を脱ぎ捨てるかを考え、再生の道を見いだす年にしてほしい。