(鉄筆)中教審への諮問

(鉄筆)中教審への諮問
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 昨年12月に中教審に出された諮問は「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」と「多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速するための方策について」の2本。

 前者は次期学習指導要領の在り方、後者はそれを実現する教職員集団の形成に関する方策などを問う。諮問では両者の十分な連動や連携を求めている。一体となって質の高い教育の在り方や方策が提言されるであろう。

 次期学習指導要領の方向性に目が向きがちだが、後者からも目を離してはならない。審議事項は、①社会の変化や学習指導要領の改訂等も見据えた教職課程の在り方②教師の質を維持・向上させるための採用・研修の在り方③多様な専門性や背景を有する社会人等が教職へ参入しやすくなるような制度の在り方――の3点。少なくとも管理職は読みこなしその後の審議に関心を持つ必要がある。自らの立場・学校経営に関することが盛り込まれているからだ。

 ①に関しては、2021年「令和の日本型学校教育」、22年「新たな教師の学びの姿」、24年「学びの専門職」の内容を含む答申が続いた。今回の諮問では教師に求められる役割は、「子供たちの主体的な学びへの効果的な支援・伴走へと転換」するとし、質の高い人材の育成や教師集団の形成の加速の必要性を説く。

 管理職には学校組織としての教育力や課題対応を最大化するために必要なマネジメント能力の強化とその方策の検討を求めている。審議を待つまでもなく先取りして取り組めることであり、管理職に期待する。

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