(鉄筆)スポーツにおける暴力行為

(鉄筆)スポーツにおける暴力行為
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 2024年度に「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」に寄せられたスポハラ(スポーツ・ハラスメント=スポーツ現場における暴力・暴言・ハラスメントなど不適切行為)に関する相談件数が過去最高の536件となった。JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)が公表した。

 内訳は大人向け窓口が475件、子ども向け窓口が61件、被害者の割合は約8割が高校生以下で、小学生48%、中学生18%、高校生12%。指導者から不適切行為を受けても声を上げづらい立場にいる子どもたちが被害者になるケースが多い。

 相談内容は「バカ」「アホ」などの「暴言」に関する相談が増加傾向にあり24年度は41%、パワハラが18%、暴力が13%。指導者から強制的にスポーツ少年団を退団させられたという相談が増えてきている。

 スポーツの世界では野球やサッカーなどで若い選手が世界で活躍し、その姿に憧れてスポーツにチャレンジしたり楽しんだりする子どもが多い。自分も世界で活躍したい、とチームやスポーツ少年団などに入る子どもも多い。そんな夢や希望、意欲を大人がスポハラでくじいてしまうのはもっての外だ。

 学校の部活動や体育ではどうだろうか。高校野球の甲子園では生徒が主体的にチームつくりをする学校が優勝する時代に変わってきている。JSPOは指導者研修などでスポハラなどの不適切行為根絶に取り組んでいる。指導者になる人は研修をしっかりと受けて、未来に羽ばたく子どもの教育に携わっていることを自覚し、子どもの体・心、夢を育んでもらいたい。

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