本校の校訓は、「思いやりの心 たくましい体 巧みなる知恵」である。
2022年度よりこの校訓に基づき、子どもたち自身が、体と心の健康を保ちながら、進んで活動に取り組める子に育ってほしいと願い、研究に取り組んできた。そして、「かりがねカリキュラムのリデザイン」と称し、各学年において各教科の年間計画を見直し、教科横断的な単元づくりに取り組んでいる。
(1)カリキュラムマネジメントによる単元構想の工夫
(2)ペアトーク・グループトークの利用
(3)自分の考えを伝えるための思考ツールの活用
(1)低学年の実践(2年生)
2年生では、1年生と実施した学校探検の振り返りをもとに、自分たちをさらにレベルアップさせ、ハイパーな2年生になるために、生活科の学習において「プチプレギネス大作戦」を単元の中心に据えている。おもちゃ作りだけでなく、リハーサルを通して、1年生を招待する際に気を付けることをグループトークを通して話し合い、1年生がより楽しめるように作戦を練り直す場を設けている。1年生を招待して実施するこの「プチプレギネス」は、毎年本校が児童会行事として取り組んでいる「かりがねギネス」のプレ版であり、3年生になったら、低学年を招待して行うことを念頭において単元を仕組んでいる。子どもたちは、毎年この行事を楽しみにしているため、次年度の自分たちの姿を思い描きながら、意欲的に学習に取り組むことができている。
(1)かりがねストレッチ(かりスト)の導入
常時活動として、毎朝始業前に「かりがねストレッチ」を行っている。子どもたちの姿勢を矯正するため、また体軸を強化し、正しい姿勢を維持できる体づくりを目的とした活動である。ここでは姿勢の悪さからくる弊害を取り除き、授業への集中力を高めることも狙いとしている。
(2)パクモリカードの取り組み
年3回長期休業明けに、生活リズムを整えたり、生活習慣を見つめ直したりする場を設けている。
教科との関わりの点では、2年学活の保健指導で「朝食やウンチ(排便)」に関する内容を取り上げ、パクモリカードへの取り組みにつなげている。また5年家庭科「五大栄養素と朝食の役割」や6年家庭科「生活時間をマネジメント」の題材とも関連させ、パクモリカードの取り組みから、自分の生活をより意識できるように位置付けている。
カリキュラム全体を見直し、教科横断的に、また各行事や保健指導などと関連させて単元構想を工夫したことで、日常的な子どもの様子に変化が見られた。学校生活の中で行われる多くの取り組みを、より子どもたちの生きる力につなげるためには、学校全体で自校の教育目標を再確認し、全職員でカリキュラムマネジメントに取り組んでいくことは大切であると感じた。今後は、年度ごとに変化する取り組みにも目を向け、常にカリキュラムをリデザインする柔軟な姿勢をもって指導にあたっていきたい。
(文責・石田則一校長、執筆・加藤咲江教務主任)