本校は、名古屋市北部に位置する守山区内の小学校である。2023年度で創立116年となる。学校のすぐ西側には、木々に覆われた瓢箪山古墳があり、その西には、木曽川の水を鍋屋上野浄水場まで運ぶ水道管を通しているすいどうみち緑道がある。また、南側50メートルほどには瀬戸街道が東西にはしっており、古代から近世までの歴史を感じることのできる地域である。
総合的な学習の時間の取り組みとして、子どもたちが働く大人に着目し、働くことの素晴らしさや魅力を学んだ。ここ数年の活動としては、ラグーナ蒲郡のキャストに来てもらい、ゲストに喜んでもらうためにどんなことに気を付けたり、工夫をしたりしているかを話してもらった。そして、実際に現地に行ってスタッフの方にインタビューしたり、見学したりして人を楽しませる仕事の魅力について触れた。
また、ダンス講師をゲストティーチャーとして招き、やりがいややっていて良かったと思ったこと、そして、今後の夢などのお話を聞いた。
どちらの活動でも、子どもたちは、精いっぱい働く大人の魅力を肌で感じ、社会の一員として「こんなことができるんだ」「自分ならこうしたいな」と自分事として、将来のビジョンを考えるきっかけとなった。
「ともに学ぶ」をテーマに、子どもたちが自分の考えを持つために話し合い、助け合いながら学習できる機会を多く設けた。その方法の一つとして、1人1台端末を効果的に活用している。協働的な学びを学習に取り入れることで、子どもたちは、達成感や満足感を感じながら学習できると考える。
「ともに生きる」をテーマに、総合的な学習の時間の取り組みとして、視覚障害者の方をお招きし、話を聞いたり、車いす体験やおもりを装着してのお年寄りの疑似体験などをしたりして、ノーマライゼーションについて学んだ。それらの活動を通して「一人一人が住みやすいまちとはどんなまちなのか」を考えた。また、「思いやりいっぱいキャンペーン」を実施し、子どもたち一人一人が「いじめのない学校づくり」を目指して、考えを出し合う活動も行った。
「元気のよいあいさつ」を目指して、学校全体で子どもたちがあいさつの習慣を身に付けられるように取り組んだ。まずは、あいさつすることの気持ちのよさを大人が手本として子どもたちに示すことで、元気のよい学校づくりを目指した。教職員も積極的にあいさつ運動を行い、笑顔あふれるあいさつが増えていった。学校としても取り組んだが、地域の見守り隊の方を中心に地域の方も一緒にあいさつ運動に取り組んでいただいた。子どもたちにとって一番の手本となっていたのは、毎朝子どもたちの安全を守っていただいている地域の方々であった。
(文責・柴田正之校長)