「クラスター」「アウトブレイク」「オーバーシュート」「パンデミック」「ロックダウン」――。次々と出された横文字。どうしてひと目で分かる日本語にしないのかと大きな疑問を持った。これもグローバル化か。「小規模の感染集団」「その地域で予想されている患者数以上に増加」「爆発的に患者急増」「国境や大陸を越えて複数の国に広がる状況」などと説明が新聞に載っていた。簡潔に分かりやすくできないのか。国語学者は大勢いるだろうに。最近では、都知事からまたぞろ出てきたのが「ステイホーム」「アラート」「Withコロナ」。奇を衒(てら)うのか受けを狙うのか。適切な日本語で易しく分かりやすくしてもらいたい。易しくと言えば、暮らしや安全に関する情報を外国人に易しく伝える取り組みが始まっているようだ。日本語の会話ができても「外出自粛」「特別定額給付金」などは分かりづらいからだ。例えば「避難所」は「みんなが逃げるところ」などと説明する。阪神淡路大震災で外国人に避難情報が伝わらなかった教訓や外国人の増加と母国語の多様化なども影響しているようだ。各自治体でもこうした手引を作ったり、国の関係官庁でも指針を整備したりする予定らしい。コロナ関係の横文字についてNHKのテレビ番組「日本人のおなまえっ!」で取り上げていた。日本語にしなかった理由は間に合わなかったから、などとされていた。ステイホームを「おうちで、ね」と発した芸人がいた。それこそ「いいね」。分かりやすい日本語になるではないか。もっと努力・工夫してほしい。