新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の多くの国で長期間に及ぶ休校が続いた。突然の休校宣言に多くの子供たちが戸惑い、不安を感じたに違いない。そんな中、深刻な状況に陥っていたイタリアで、高校の校長先生が生徒に向けてつづった「手紙」が大きな反響を呼んだ。本書はその日本語訳とイタリア語の原文、「追伸」として日本の子供たちに向けたメッセージをまとめたものである。「冷静さを保ち、群集心理に惑わされないでください」「必要な予防策をとって、いつも通りの生活を続けてください」「休校中の時間を生かして、散歩をしたり、良書を読んでください」。休校中どのように過ごすべきか、その心構えを伝えるアドバイスはどれも普遍的で、心に響く。不安になったときにぜひ読み返したいメッセージである。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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