「戦争と環境問題はひとつにつながったものであることを子どもたちに届けたい」という著者の思いが詰まったSF小説。主人公の少年の学校では、名前でなく番号で呼ばれ、友達と仲良く遊ぶことができない。質問すること、大好きな歌を歌うこと、絵を描くこと、本を読むことも全て奪われていく。「ゼンタイ・モクヒョウ」を達成するために「シドウイン」からひたすら「ジュウゾク」が強制される世界で、人々は考えることをやめてしまう。そんな中、1枚の地図を拾ったのをきっかけに「ゼンタイ・モクヒョウ」って何、なぜ読みたい本が読めないのか、と疑問が膨らんでいく少年。その先には……。結末を知りたいとの思いをかき立てられながら、大切なものを守り続けるためには戦争は絶対に駄目という強いメッセージが伝わる一冊である。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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