虐待を受けたことにより右後ろ脚は足首から切断され、左後ろ脚も指から先が切られて肉球がわずかに残るだけ、といった深刻な障害を抱えながらも懸命に生きる犬「未来」シリーズの最新作。筆者と未来の出会いから現状をテンポよくつづる。序盤は、虐待を受けた経験から人間に対する不信感を持つ未来が、時間をかけて徐々に心を開いていく姿が描かれる。未来の心の変化を見ていると、人間と動物の心の構造に大差がないことに気付く。また、未来と公園に散歩に出掛けた際に知り合った小学生の女の子とのエピソードは胸が熱くなる。女の子に未来の障害について説明した時、「かわいそう」ではなく、「がんばっているんだね…」と口にしたことに思わずはっとさせられた。生きること、障害のあることについて改めて考えさせてくれる。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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