「あの犬、きたないね」「ぜったい、くさい」。みんなから笑いものにされている近所の野良犬のことが、たくとは気になっていた。お母さんに相談すると家で保護しようとなり、一緒に林の近くの掲示板に貼り紙をして、連絡を待つことに。ある日、保健所に連れていかれたという目撃情報が入り、急いで保健所に向かう。ゲージの中で弱々しい犬の姿を見て、たくととお母さんは飼うことを決意する。クリと名付けられたその犬は、あまりなついてくれなかったが、次第に心を開いていく。一緒に近所を散歩するようになると、クリの意外な真実が判明する。2019年に福岡県であった実話を、作者が取材をして創成された物語。人間関係がますます希薄になる昨今、人の優しさがどれほど温かく、どれほど見えにくいかを感じさせてくれる。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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