おじいちゃんの家の庭にある大きなネムノキ。枝が伸び過ぎたため、歩行者や車を傷付けることを危惧したおじいちゃんをはじめとした親戚たちはネムノキの伐採を相談していた。立派に枝を伸ばしているネムノキを昔から見続けてきた伸夫は、その話を耳にした時、「ぜったいに、きっちゃだめ」「ばかだ。おとなはみんな大ばかだ」と怒り心頭。結局、枝を切り落とすだけになったが、大切なネムノキが傷付けられたことに伸夫はショックを受ける。それ以来、自分の気持ちを言葉することができなくなり、周囲の大人たちに困惑した表情を浮かべられ、伸夫自身もそんな自分に嫌気がさしてまう。口下手の人は言葉数が少ないだけで、頭の中でいろいろな考えを巡らせている。言葉にすることの難しさ、尊さに改めて気付かせてくれる。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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