地球上で日本と真反対に位置するアルゼンチン・ブエノスアイレスの街で繰り広げられる、人生の秘密とほろ苦さ、ささやかな喜びが詰まった10個の物語。不器用で友達がいない、女の子にもてない、お金がないなど、とにかくさえない主人公の日常を通して、10代の揺れ動く心を巧みに描く。国や時代背景は違えども、同じ年代の中高生に手にしてもらいたい短編集である。本のタイトルにもなっている「見知らぬ友」では、ピンチのときに必ず助けてくれるありがたい友達が出現する。おかげで算数のテストでは満点が取れ、好きな子に思いが通じるようになる。大人になってからは仕事も家庭も順風満帆だったが…。主人公の心の動きに共感したり人生の悲哀を感じたりしながら、思いもよらない結末に思わずしんみりとしてしまう。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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