選挙権年齢が18歳に引き下げられて以降、中高生を対象に政治との関わり方を教える「主権者教育」が広がりつつある。本書は、政治に主体的に関わるための力を付けるには幼い時期から訓練が必要と考える政治学者が書いた絵本。小学校低学年の子供でも選挙をリアルに体験できる。ポリポリ村では、毎年冬にやってくるドラゴンを追い払うべきか、追い払わずに利用すべきかで意見が分かれ、村長選挙で決定することとなった。村にとってどちらが良いのか。子供自身が「絵本の中の住民だとしたら」と主体的に考え投票する仕掛けがあり、投票先によってストーリーが分岐するのも面白い。自分の意見を表明する、相手の意見も良く聞く、対立点があれば話し合い最後は意見を集約する。このプロセスを楽しく学べる1冊である。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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