小手鞠るい 著
あすなろ書房
1540円
中学2年生の春希は、3度のご飯より書くことが大好きな女の子。
文芸部の部長を務め周囲からの信頼も厚い。新年のスタートに「何か新しいことを始めたい」と男になりきって日記を書くことに挑戦する。家族のこと、友達とのトラブルや文芸部でのゴタゴタ、進路のことなどを日記につづる一方で、「かすみ草」というペンネームでインターネット上のサイトに詩の投稿を始める。すると、思いもよらず金メダルを受賞。ところが、喜びもつかの間、そこから歯車が狂い始める。
詩の内容を巡ってSNSでの誹謗(ひぼう)中傷が激しくなり、言葉をつづることが好きな春希が、人の言葉によって苦しめられる。学校を休み始め日記帳とも決別するが、そんな春希を救ったのはやはり、「言葉」をつづる文学だった。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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