戦後77年。「1868年から1945年の77年は戦争の時代、1945年から2022年まで77年は平和の時代」との表現があった。その平和が脅かされている。
8月6日に広島市で第77回原爆死没者慰霊式・平和記念式が営まれた。松井市長は「一刻も早く全ての核ボタンを無用なものにしなくてはならない」と訴えた。9日には長崎市で長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が営まれた。田上市長は「核兵器をなくすことが、地球と人類の未来を守る唯一の現実的な道だ」と訴えた。いずれもロシアのウクライナ侵略での核兵器による威嚇を意識したものだ。
核軍縮に関しては「核拡散防止条約(NPT)再検討会議」が8月1日から国連本部で開催された。岸田首相は日本の首相として初めて出席し「核兵器による威嚇、使用はあってはならない」と訴え、「核兵器のない世界」に向けた5つの行動を基礎とする「ヒロシマ・アクション・プラン」に取り組むことを約束した。
15日には政府主催の全国戦没者追悼式が開かれた。岸田首相は式辞で「平和と繁栄は、戦没者の皆さまの尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」と述べた。
原爆や戦争の犠牲者はどんどん高齢化し鬼籍に入る。「戦争は記憶から歴史へと変わりつつある」と言われる。毎年この時期に原爆や戦争の悲惨な状況、悲しい状況が報道される。どんな思いで戦時を過ごしたか、生き抜いたか、などを記事により繰り返し読むことができる。直接話が聞けなければ記事を生きた教材にしよう。