新型コロナウイルスのワクチン接種は、10月13日から現在主流のオミクロン株「BA・5」対応が始まっている。接種率が11月4日時点で全人口の5・9%にとどまり低調である。副反応への抵抗感や効果に疑問を持つこと、行動制限の緩和で警戒感が薄れて接種を控えることなどがあるようだ。
ワクチンを接種後も感染した人や何度も感染した人の話も聞く。しかし、重症化を防ぐことは確かであり、高齢者や病歴のある人、子供たちを守る意味でもできるだけ多くの人が接種することが望ましい。
日本小児科学会はワクチンの接種について、8月に5~17歳に対して推奨の方針を出し、11月2日に「生後6か月~4歳の子供に対しても推奨する」との見解を発表。同学会の調査では、子供の感染について家族からの感染が減る一方、学校や保育所での感染が増えており、「新型コロナは、子供の間で広がる感染症に変わってきた」と指摘している。
3年ぶりにインフルエンザの流行が心配されている。この2年流行しなかったので十分な免疫を持たない人が増えているという。高齢者や子供らを含め、重症リスクの高い人たちはワクチン接種を検討することが呼び掛けられている。
学校はこの冬、コロナとインフルエンザの両方に備えなくてはならない。インフルエンザの予防法は「手洗い、マスク、アルコール消毒、適度な湿度、休息とバランスのよい食生活」のようだ。コロナでの取り組みを再確認し継続する必要があるだろう。家庭や関係機関などと連携してこの冬を乗り切ってほしい。