教師力を磨く

教師力を磨く
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 教師として38年、退職後も19年、長きにわたり教育現場に関わってきた著者による、自身の体験から得た真の教師力を磨く知恵とワザを、エピソードを交えながら詳述した手引書。

 全6章からなり、第1章は子供が主体的に学習するために、教師が持つべき日常での姿勢を提言。教師は子供たちの発言をしっかり聴き取る名キャッチャーになるべき、子供は「がんばれない」「できない」が当たり前という認識を持っておけばいらだつことはなくなる、といった子供との向き合い方を示す。第2章からは具体的なテクニックを説明。子供が音読している際に他の子供は今どこを読んでいるのかを指さしさせる〝指読み〟、挙手をする時は「はいはい」と言わせず黙って挙げさせる、など明日からでも使える実践的なものばかり。また、授業にメリハリを持たせるためにベルタイマーの利用を勧めており、これまでの授業風景ががらりと変わることが期待できる。

 第4章では保護者との関わり方、第5章では同僚の教師との関わり方を解説。子供との接し方や授業方法がテーマの本は少なくないが、教師の周囲の人間関係にまで言及しているのはありがたい。第6章は管理職になった際の動き方について、筆者の体験から学ぶことができ、教師力を総合的に高めることが可能だ。

 コンパクトながらも、必要な情報がしっかり詰め込まれており、効率良く教師力を向上できる。

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