2012年に刊行された『糸子の体重計』の待望の続編。
食べることが大好きな糸子、才色兼備でクールな良子、何かと嫌みを言うまみ、母子家庭の径介。
小学6年生になったおなじみみのメンバーに、糸子に対する距離感が近い転校生の恵を加えた5人の視点から、卒業式までの1年間の学校行事や気持ちの変化を描く。登場人物の誰かに感情移入でき、今自分が抱いている不安や焦りは決して恥ずかしいことではないと安心できる。「ずうずうしいくらいのほうがたくましくて気持ちいいじゃん」といった糸子の言葉には、背中を押される。また、卒業式の良子の答辞は感動的である。「わたしたちは、わたしたちが思っているより子どもです。子どもなんだと気づきました。でも弱くはありません」という言葉が胸に刺さる。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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