教職を目指す学生、若手教員をターゲットとし、基礎的な教授法についての理論・技法に加えて、実践的なスキルまで効果的に習得できるようにまとめられた入門書である。指導案を作成し、実際に教育実習で授業を展開することを目指す。従来の教職課程「教育の方法及び技術」(2単位)をベースに、2022年度創設の新しいカリキュラム「情報通信技術を活用した教育に関する理論及び方法」(1単位)に対応している。
前半は、教育方法学、教育方法論の歴史に続き、教育心理学など人が教え学ぶ過程の基礎を学ぶ。続いて、学力問題の世界動向を捉えた上で、授業づくりのフレーム、教材研究、学習環境のデザインを解説。さらに今求められている「主体的・対話的で深い学び」とその評価方法について触れ、授業の質を高めるために必要となる授業分析や専門性を追求することの大切さを伝える。
後半は、ICT活用の理解を深めるパートである。メディアリテラシーについて解説した後、ICTを学習のツールとして授業に取り入れ、「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業の改善に効果的につなげることを目指し、模擬授業を行えるよう指導案に基づいた実践例も紹介する。
各章末には、用語解説の他、教員採用試験を加味した重要事項や発展的内容も掲載。詳細な図表・統計や学習指導案などの資料へアクセスできるようQRコードも掲示してある。