2023年は卯年。ウサギは後足がよく効き、素早くぴょんぴょんと跳ねる。22年の世相を表す「今年の漢字」に「戦」が選ばれたことを考えると、23年は世相が平和に向けて大きくぴょーんと飛躍することを期待したい。
文科省の調査で、不登校の小中学生が過去最多の約24万人になった。新型コロナの長期化で不登校やいじめの問題が深刻になっている。主な要因は「無気力、不安」が最多で半数を占める。友人と遊ぶ時間や部活動、行事が減り人間関係が作りにくくなっている。
発達障害の可能性のある児童生徒が全国の小中学校の通常学級に8・8%いる。10年前の調査より2・3ポイント増加。35人学級に3人となる。学習や対人関係で困難を抱える傾向が強く、教師も個々へのきめ細かな支援が必要になっている。
小学校では35人学級や高学年の教科担任制が始まっているが、何よりも教師不足で困っている。教職志望者が少ない。採用されてもやめてしまう若い教師が増えている。ブラックな職場ともいわれている。この状況でぴょーんと飛躍できるだろうか。
子供たちの力を信じよう。子供たちが個々のよさを発揮し、力を合わせ明るく楽しい学校生活を送る主人公になる学校をつくろう。指導し支える教師たちが目的に向けて協働し働き甲斐のある職場をつくろう。子供たちは未来に向け大きく跳ねることだろう。国は教育内容の精選や学校を選択できるようにするなど学校の自主性・自律性に任せるとともに、教職員の待遇を改善する必要がある。大きな一歩を踏み出してもらいたい。