手で見るぼくの世界は

手で見るぼくの世界は
【協賛企画】
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樫崎茜 作酒井以 挿画・挿絵くもん出版1540円

 視覚支援学校に通う主人公2人が、それぞれの葛藤を乗り越え、歩み出す過程を描いた物語である。

 生まれたときから視覚に障害があった双葉は、小学校卒業間際に「目が見えない人は一人で外を歩くべきじゃない」と思っている人がこの世界にいることを知り、その衝撃から外に出ることができなくなってしまう。一方、双葉と小学校時代を共に過ごしてきた佑は、新たな仲間と共に中学校生活をスタートするが、双葉が学校に来られなくなったことから気持ちが晴れない。

 2人は少しずつ学校以外の世界に出て行くことで、再び前を向いて生き始める。

 視覚支援学校の日常を描き、文字を読むことができる私たちに、普段なかなか知ることができない視覚障害者の思いや心の叫びを伝えてくれる。

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