(鉄筆)ファシリテーター的な役割……

(鉄筆)ファシリテーター的な役割……
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 「令和の日本型学校教育」は「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現」を目指している。教職員の姿として「子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割」「子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力」を求めている。

 教え理解させる教師から、学びを引き出し支援するファシリテーター的な役割への転換である。教師の指導観、子供の学習観の転換は言われてきたが、各学校・教師はこの転換を意識しているか。

 昨年10月28日、東京都豊島区立南池袋小学校が「持続可能な未来社会を担う児童の主体的に学ぶ力を高める探究的な学習」をテーマにして研究発表を行った。テーマに迫る手だてとして「児童の主体性をのばすファシリテーターになる」を提案。ファシリテーターになるため「聞いて・助けて・任せて・見守る」を合言葉に「与えて・させて・見回る」指導からの脱却を目指した。「ファシリテーターとしての教師の在り方」を8点示し、実践の指針とした。

 公開授業では、教師は子供たちに任せることを意識し、前からの指導ではなく横や後ろからの支援にまわり、子供たちは協働して学習活動を進めていた。

 宮澤晴彦校長は「正解は教師が持っているという指導観からの転換を図り、ファシリテーターとしての関わりを試みた。教師の意識は変わり、授業改善につながった」「児童の主体的に学びに向かう意欲と学力の高まりが、意識調査と学力調査から明らかになった」と語っている。こうした工夫と努力の実践が広がることを期待したい。

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