(鉄筆)教員不足などの問題……

(鉄筆)教員不足などの問題……
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 ある校長から教員不足などの問題と対応の状況についての手紙が届いた。18学級規模の小学校で5人が産育休中。臨時的任用教員を探すのに苦心した。23年度も5人中2人が決まっていない。1校目の新人が6人いる。産育休に伴う臨時教員が5人。実質、7学級の教員で指導助言など、学校運営に影響し通院や休職になる者も出ている。

 コロナ禍で初異動の教員は歓送迎会や運動会の打ち上げもなく、所属感や一体感が得られない。メンタルに影響し通院に至る者も出る。そのような状況は各校で見られる。副校長は担任代行の出番が増え、機能不全に陥っている学校もある。

 校長は手をこまねいている訳にはいかない。「学級担任制」から「学年担任制」にシステムを転換した。学年内の一部教科担任制に加え、朝の会や給食、清掃といった、子供たちがありのままの姿を見せる時間を、週単位または週内でローテーションする。

 その結果、担任一人に学級の問題を抱え込ませることがなく、学年内全ての教員が、学年内全ての問題を体感した上で共有することができた。保護者からも、「複数の目があることで問題の早期発見ができる」「深刻さの見誤りや他の教員との連係不足、管理職への報告なし、重大事態への発展を防ぐことができる」などの声が出されている。教員も「このやりかたでないと保てない」ことを実感した。

 子供第一に考えたシステムの転換であり、校長のリーダーシップ、マネジメント力の発揮と言えよう。それにしても学校を困らせない見通しの立つ人事行政をやってもらいたい。

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