小学6年生の真子は学校の合唱クラブに所属している。5年生の時に臨んだ全日本合唱コンクールでは銀賞だった。「今年こそ、コンクールで金賞を」と日々練習に取り組んでいた。しかし、勝利へのプレッシャーや厳しい練習によって合唱クラブは崩壊寸前。
現状に困惑している真子だったが、ボーイソプラノを持つ少年・朔と出会う。朔に商店街の合唱団に連れていかれるが、練習が緩く、合唱も別にうまくない。それでもメンバーが楽しそうに歌っている姿を見て、「なぜ歌うのか」「みんなとどうなりたいのか」と真剣に向き合うようになる。
勝利至上主義に対する違和感を提示するだけでなく、制服のスカートや同性婚など、ジェンダーに関する話題も含まれている。幅広い価値観を身に付けることができそうだ。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください