(鉄筆)不登校への対策……

(鉄筆)不登校への対策……
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 2023(令和5)年度が始まった。新入生の姿が初々しい。この子供たちが充実した学校生活を送ってくれることを願ってやまない。

 3月31日、文科省は「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策について」を各教育委員会など宛てに通知した。今回の通知文は不登校特例校の増設、子供に配布したタブレットを活用しての問題行動等の早期発見などいずれも学校の取り組みに関する内容である。新学期早々、教員の基礎定数配置もままならない学校がある中、一向に減らない不登校への対策も発想の転換をすべきではないか。

 文科省の調査では不登校の原因の第1位は小中学校とも「無気力、不安」である。次いで多いのが小学校では「生活リズムの乱れ、遊び、非行」だ。つまり家庭の教育にも大きく関連する内容である。文科省や学校には家庭の教育に対し多くの制約があり入り込めない領域がある。

 一方、子育てに悩む保護者は多い。教員は子供の指導に対し大学での教職課程や教員になってからの研修で専門知識などを身に付けられるが、保護者が子育てのノウハウを習得するのは難しい面が多々ある。例えば子供の年齢が高くなるほどゲーム時間が長くなるが、これは小学生以降になると子供が言うことを聞かなくなることの一つの現象である。そのことで家庭内トラブルになり悩む親も多い。

 4月、こども家庭庁が発足した。文科省や厚労省、そしてこども家庭庁との連携でこれまで学校や文科省が入り込めなかった領域にメスを入れられる政策をぜひ立案してもらいたいものだ。

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