物語のテーマは、家畜動物の幸せを守る「動物福祉」。主人公のあすかは、ある日、助けを求めるかのような叫び声を聞いたのをきっかけに食用卵を育てる養鶏場に足を踏み入れ、けがをした鶏と出合う。そこから、養鶏場で行われている違法行為や、鶏の劣悪な飼育環境の実態を知る。
「かわいそうな鶏を助けたい」というあすかの思いは、「動物福祉」という言葉との出合いによって強くなり、養鶏所の実態をクラスのみんなに知ってもらうために「新聞を書く」という行動につながっていく。
養鶏所が抱える課題を自分事として捉えて詳しく調べ、自分は何ができるかを考えて新聞にまとめ上げるあすかの行動は、探究的な学びの在り方に通じる。
社会に関心を広げるきっかけになればと思う。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください