(鉄筆)校庭の点検……

(鉄筆)校庭の点検……
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 先般、都内の小学校の児童が校庭を走っていて転倒し、校庭に打ち込まれていた釘でひざを十数針縫うけがをしていた、との報道があった。校庭を点検したところ、運動会などで目印に使われた釘やフックが多数見つかったという。

 この小学校に限らず、土の校庭の学校では、運動会などの際に児童が整列をしたり演技をしたりする時の目印として釘などにテープを付けて校庭に打ち込むことが多いと思う。今回の事案からは、釘で目印を付けない方法を工夫する、打ち込んだ釘を行事後には必ず抜き取って数を確認するなどの改善案が考えられる。

 同時に安全点検の方法も見直しが必要だ。児童生徒が通常使用する施設および設備の異常の有無について、毎学期1回以上系統的な点検が学校保健安全法施行規則によって規定されている。文科省資料では、児童生徒らが多く使用すると思われる箇所については月1回点検することが示されている。事故のあった学校でもきちんと点検が行われていたが、遊具の点検が主であったという。

 問題は点検の箇所と点検の観点である。今年3月に消費者安全調査委員会から出された「学校の施設又は設備による事故等」に関する報告書では、点検表に記載されている点検場所の具体的な箇所や、どのような危険が想定されるのかなど点検の観点の不明確さが指摘されている。

 点検箇所と点検の観点が明確になっているか、どのような方法(目視、打検、実際に動かすなど)で点検するのか、教員だけでなく他の職員も含めて全教職員で見直すことが必要である。

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