(鉄筆)教員勤務実態調査の速報値が……

(鉄筆)教員勤務実態調査の速報値が……
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 「やっぱり」と思われた方が多かったのではないかと思う。「教員勤務実態調査(2022年度)」の速報値が4月28日に公表された。

 前回調査(16年度)と比べて教諭の平日の「在校等時間」は小学校で30分、中学校で31分減少していたが、依然として1日の「在校等時間」は10時間を超えていた。この結果は、昨年12月に公表された「教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査」からも推測されたが、教師に対して直接、調査を行った結果は貴重である。

 教師の在校時間にのみ注目しがちであるが、今回の調査では働き方改革に関する意識も調査している。「今よりも業務時間が短縮された場合、空いた時間をどのように使いたいか」という問いには、小49%、中56%の教師が「業務外のプライベートの時間を充実させたい」と回答。心身のリフレッシュは業務の充実に結び付くだろう。

 「さらなる授業準備や教材研究に充てたい」など業務の質向上に関する回答を小48%、中41%の教師が行っている。おそらく日々の授業は、教師自身が思い描く授業になっていないのだろう。理想とする授業に近づくために「もっと時間をかけて授業準備や教材研究をしたい」という気持ちを大切にしたい。

 現在、給特法をはじめとして教師の勤務に関わるさまざまな条件についての検討が進められている。教師の給料などをよりよいものにしていくことはもちろん必要である。それとともに、教師がよりよい授業をするために必要な条件を整えていくことが強く求められている。

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