(鉄筆)教員採用選考試験の季節……

(鉄筆)教員採用選考試験の季節……
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 今年もまた、教員採用選考試験の季節が巡ってきた。多くの受験者が、教壇に立ち、子供たちと一緒に泣いたり笑ったりすることを夢見て、選考に臨んでいることと思う。

 そのような中、深刻な教員不足と若手教員の質の低下が懸念されている。一方で、選考に関わり、選考科目の見直し、選考会場の増設、選考時期の前倒しなど、受験者に配慮してさまざまな改善が図られてきた。しかし、それでも出願者の減少に歯止めがかからない現状も報道されている。徐々に改善されてきているとは言え、勤務時間や給与など教員の働き方に関する課題も相変わらず少なくない。

 このような状況を、教員を目指す受験者たちはどのような思いで受け止めているのだろうか。確かに採用選考方法の見直し、働き方改革、給与の見直しなども教員志望者を増やすためには必要であろう。忘れてはならないのは、このような課題があることを理解しながらも教師を目指す者が存在するという事実である。

 そのことを考えると、子供たちの人間形成に関わり、子供たちと喜怒哀楽を共にできるという教師ならではの魅力、やりがいなどをもっともっとアピールできないものなのかと考えてしまう。

 変化の激しい、予測不可能なこれからの社会を生きる子供たちの育成は、間違いなくこれからの教員の肩にかかっている。来年4月から教壇に立つことを目指し努力している多くの受験者が夢を持ち、夢を語れるようになってほしい。そのためにも、もっともっと教職の素晴らしさや魅力を積極的に発信する必要がある。

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