個別最適な学び×協働的な学びを実現する学級経営 365日のユニバーサルデザイン

個別最適な学び×協働的な学びを実現する学級経営 365日のユニバーサルデザイン
【協賛企画】
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 2021年1月の中教審答申の中で登場した「個別最適な学び」「協働的な学び」について、特別支援教育の視点を交えながら実践方法を示した参考書。

 3つの章で構成。第1章では〝理論編〟として、著者なりの考えを見せながら「個別最適な学び」「協働的な学び」をかみ砕く。前提条件を慎重に論じることで、本書の目指す方向性を明確化する。

 次章からは〝実践編〟となり、第2章は最もボリュームが多い。まず、「Coordinate(つながりを調整する)」「Assessment(把握・理解する)」「Relation(つながりをつくる)」「Decision(方針を決定する)」という4つのカードを解説して、タイミングや目的に合わせて戦略的に各カードを切ることの重要性を説く。長期休みを含めた各時期にどのカードを切れば、適切な学級経営が運用できるのかをまとめる。

 第3章では著者同士の対談を掲載。「診断が有る無しとか関係なく、その子に必要なものを必要な分だけやるのが教師の役目だと思います」「担任の視野は、自然と子どもたちの視野にもなっていくのだと思いました」と心に残る言葉がいくつも飛び出し、読み応え十分な議論が展開されている。

 特別支援教育の視点を重視しているため、子どもの個性と向き合い方も学べる。多様性の加速化に伴って子どもとの接し方に悩む教師が増えている昨今、これからの時代に順応した価値観を身に付けることも可能だ。

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