全国高等学校の総合体育大会(インターハイ)が北海道などで、総合文化祭が鹿児島県で開催された。コロナ禍を乗り越え4年ぶりの通常開催であった。総体では約2万7000人が30競技、総文では約2万人が24部門に全国から参集した。
「声援に囲まれる幸せをかみ締めながら、正々堂々とプレーすること誓います」総体での選手宣誓。「全国の仲間から刺激を受け、一生の宝物となる出会いがあることを願います」総文での歓迎の言葉。
若人が日頃の練習の成果を存分に発揮する中、運営における新しい取り組みが目を引いた。バレーボール、サッカーなどの9競技では、部員不足で人数がそろわない高校が合同チームを結成して参加できるようになった。
高校生に審判を任せる競技団体も増えた。卓球では全試合で日本卓球協会の公認審判員の資格を取得した高校生が主審・副審を務めた。「運営に携わることで、自主性を養う」ことが狙い。陸上やサッカーでも審判資格を持つ生徒がジャッジや運営の経験をすることを大切にしていた。舞台に上りヒーローを目指すことも、舞台裏で支えることも共に価値を見いだす機会となったことであろう。
開会式で「暴力撤廃宣言」をしたり、「体罰根絶!~しないさせないゆるさない~」の横断幕を会場に貼ったりしていた。開催費用の一部をクラウドファンディング(CF)で賄うことが体操・新体操など8協議で実施された。いずれの協議でも目標額を上回った。猛暑に負けず熱戦、熱演が繰り広げられ、暑さを吹き飛ばしてくれた。