【山本崇雄×石黒和己】子供の0.1ミリの変化も見逃さない



子供に対しても、大人に対しても「信じて待つことが肝心」と口をそろえる新渡戸文化中学校の山本崇雄教諭と、NPO法人青春基地の石黒和己代表。「伴走する」「見守る」「信じる」学校の主語は子供たちだが、現実には一筋縄でいかないことも多い。対談の最後は、新たな学校教育の在り方を追い求める両氏に、自らの経験を振り返りながら児童生徒との向き合い方について語ってもらった。(全3回)
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 ・「変えてもらう」より「変える」教師に
変われない教師はいない

――今回の対談のタイトル「『変えてもらう』より『変われる教師』に」に関連して、お二人は変われる教師と、変われない教師の違いはどこにあると感じますか。

山本 変われない教師っているんですかね。私はいないと信じていますし、変われないことはまずあり得ないと思います。「誰でも変われる」と子供たちに言うのであれば、先生自身も「変わるのはいつでも遅くない」と示さなければいけません。オンラインやスマホに挑戦する年配の先生の話を聞くたびに素敵だなと思いますし、生徒が「先生、スマホ買ったんですか」と喜んでいる姿が目に浮かびます。

私は、特別面白い授業ができるわけではありません。「教えない授業」という手法で評価していただけていますが、あくまでその授業を主導するのは子供たちなので、私の力でなく子供たちの力です。ただ、自信があるのは「絶対にこの子は変われる」と信じ続けられるところ。「この子は無理だ」という選択肢を意図的に捨てているので、全員、100%信じられます。だから大人に対しても全く同じ気持ちで、「大人だから変われない」という選択肢はありません。

石黒 「信じて待つ」に近いですね。……

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