【学びを「支える」授業づくり(5)】「拾う」

若松俊介 京都教育大学附属桃山小学校教諭

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 「拾う」とは、放っておいたらそのまま捨て去られそうな思いや考えをきちんと受け止めるということです。子どもたちは、学習や生活場面で本当にいろんなことを考えています。その全てを受け止め切るのは、なかなか簡単なことではありません。

 しかし、子どもたちから出てくるつぶやきやささいな表情などをきちんと受け止めることで、学習がさらに進んだり重なり合ったりするようになります。子どもたちの様子を何となく見ていても、何も感じられないかもしれませんが、

 「子どもたちが、自分(たち)で気付くきっかけをつくりたい」

 「子どもたちの学びがより深まる芽はないだろうか」

 「子どもたちの学びが重なり合う芽はないだろうか」

 「どうすれば子どもたちの視野を広げられるだろうか」

 などの思いや「問い」を持って子どもたちの学ぶ様子を見取っていると、学びを支えることにつながる子どもたちの大事な言葉や思い、考えなどを拾うことができます。

 実際、私は授業中に

 ・「分からない」を拾う

 ・疑問を拾う

 ・少数の考えを拾う

 ・学習を方向付けるために拾う

 などの「拾う」を大切にしています。これらは全て、先述した「問い」をもとにした「拾う」です。子どもたち一人一人の学びを丁寧に見取りながら、必要に応じて「拾う」ようにしています。

 その子自身やその子の学習する様子をきちんと見取ることで、その子にとって「気付く」きっかけになるものを見つけられます。また、学習材のことを深く理解しているからこそ、ふとした気付きや疑問の価値を見つけられます。

 子ども理解や学習材への理解を通して自分自身の守備範囲を広くしながら、子どもたちのさらなる学びにつながるものを丁寧に拾えるようになりたいと考えています。

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