「つなぐ」は、一つ一つバラバラになっているものの「間に入ってつながりをつくる」働きを意味します。
もちろん、子どもたち同士や子どもたちと学習材などの間には、自然なつながりがあります。放っておいても、どんどんつながることもあるでしょう。しかし、そのままだとバラバラになってしまうこともあります。
子どもは自分の追究を大事にしていると、自分のことにしか目が行きません。そうした中で、教師は子どもたち一人一人の追究している姿を広く見ているからこそ、
「どのようなつながりがあれば、その追究がさらに豊かになるだろう?」
「今後どのようにつながっていく可能性があるだろう?」
「どのような声掛けをすれば互いにつながるだろう?」
「どのような資料を提示すれば、学習材とつながろうとするだろう?」
「つながりが広がる場づくりとは、どのようなものだろう?」
などと「問い」を持って考えることで、「子どもたちと学習材」や「子どもたち同士」のより良い「つなぐ」を見つけることができます。
もし、教師が無理やりつなげようとすれば、子どもたちは違和感を持ちます。子どもたちはこうした大人の意図に敏感です。そのため、「強引につなげる」よりも、子どもたち自身が「つながろう」とするきっかけづくりをするよう心掛けます。
また、永遠に教師が「つなぐ」のではなく、子どもたち自身が自分(たち)で「つながる」ことができるように支えます。子どもたち自身が自分たちでつながろうとすることで、その学びはぐっと広がりと深まりを見せます。自身の学びが広がり、深まることで、子どもたちはつながることの良さを実感するでしょう。
実際に子どもたちは、あらゆるヒト・モノ・コトとつながりながら生活をしています。 そうしたつながる力をより豊かにしていけるように支えたいものです。そうして子どもたちのつながる力が高まれば、教師の「つなぐ」人としての役割は減ります。いろいろなつながりが起こる学習環境を子どもたちと共につくりたいものです。