ALに普通教室は手狭 グループ学習は5人増に相当

ALに普通教室は手狭 グループ学習は5人増に相当
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アクティブ・ラーニング(AL)を実施するには、従来の普通教室では狭い――。国立教育政策研究所は4月9日、ALを取り入れた授業実践を展開する際の、学校の学習空間(施設、学校用家具、設備など)の活用状況や、課題を検証した調査研究の報告書を公表した。グループ学習の実施は4~5人の児童生徒の増加に、収納の影響は教室面積で約20平方メートルの違いに相当すると試算した。同調査では、小中学校の教員に対して「部屋の広さ」「聞きやすさ」「教えやすさ」の三つの指標から成る、教室の評価アンケートを実施。結果を分析したところ、三つの指標のうち「教えやすさ」の評価が他よりも低かった。学級規模が大きかったり、グループ学習を実施したり、持ち物を収納できなかったりすると、教室に対する教員の評価は低下。特に持ち物の収納に関しては、収納棚に収まっている学校は小学校で24.4%、中学校で44.2%にとどまった。これらの結果から報告書では、従来よりも一回り大きな普通教室を設計するか、余裕教室を活用するなどし、普通教室の外に収納スペースを確保することが有効だとした。また、オープン教室については、一定の広さを超えると評価が低下する傾向にあり、空間の中での音声の聞きやすさが影響していると分析。音響計画の十分な検討が必要だと指摘した。

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