共通テスト段階表示、文科相「気に掛かる」 48点で最高段階も

 大学入学共通テストで導入された、全体における各受験者の位置付けを示す「段階表示」について、末松信介文科相は1月25日、閣議後会見で「大学が多様な選抜に取り組むことを期待はしている」と評価しつつも、今年度の共通テストで平均点が100点満点中21.9点と低かった「数学Ⅰ」で、48点から100点が同じ「9段階」となったことについては「気に掛かるところ。今後、念頭に置いておきたい」と話した。

共通テストの段階表示について受け止めを語る末松文科相

 段階表示は共通テストの導入とともに始まった成績表示方法で、各大学の入学者受け入れ方針に応じて多様な評価に活用できるよう、従来の科目別得点に加えて、全体における各受験者の位置付けを示すもので、科目別の得点を9段階に換算する。

 文科省が昨年4月に国公私立大学を対象に行った調査では、昨年度の大学入試で合否判定に段階表示を活用したと答えた大学はなかった。また「今後も活用する予定なし」と答えた大学が726校(同84.8%)に上り、「素点の方が合否判定に利用しやすい」「具体的な活用方法が想定できない」といった理由が多く挙がっていた。

 一方、「今後の活用について検討中」とした大学も130校(全体の15.2%)あった。末松文科相はこの結果から「来年度以降、段階表示による成績提供を継続することで、各大学が共通テストを活用して、多様な選抜に取り組むことを期待はしている。一応、それなりの効果があるというか、評価の対象になるのではないかと思う」と見込んだ。

 今月15日・16日に行われた共通テスト本試験では、21日に大学入試センターが2回目の中間集計に基づく段階表示換算表を公開したが、平均点が極めて低かった「数学Ⅰ」で48点以上が全員、最高段階の「9」となるといった結果を疑問視する声が上がっていた。

 これに対し末松文科相は「相当難しい試験だったということだが、ぱっと見た場合には気に掛かるところ。今の状況をすぐに変えることはないが、よくその点を踏まえながら今後、念頭に置いておきたい」と理解を示した。

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