この連載もいよいよ最終回ですので、学校現場で伝えていただきたいポイントをまとめておきたいと思います。
実は、われわれギャンブル依存症の当事者や家族には、職業が「教師」という人が驚くほど多いのです。依存症と聞くと「だらしがない人」「意志が弱い人」「遊び人」などのイメージを思い浮かべる人がいまだに多いと思いますが、実際には全く違います。ほとんどの人が真面目な働き者で、明るいスポーツマンだったり、コミュニティーのリーダーだったりします。教師、自衛官、警察官、看護師、消防士、公務員など堅い仕事の人も多数います。
これまでも述べてきたように、現代ではオンラインギャンブルの広がりにより、ますますギャンブルがやめにくい状況となっています。
もし、あなたや身の回りの人がギャンブル依存症になったらどうしたらよいでしょうか。それはズバリ、「ギャンブル依存症の当事者や家族が通う民間のピアサポートにつながりましょう」ということです。
2024年、元米国大リーグの通訳者による巨額銀行詐欺事件のニュースが世界中を駆け巡りました。メディアやSNSでは、通訳者に向けて一斉に人格攻撃を開始しましたが、私たちは「ギャンブル依存症なら、何ら不思議はない。こういうことも十分起こり得る」と思いました。
誰かがギャンブル依存症になると、6人が悪影響を受けると言われています。実際、支援の現場にいるとその言葉が決してうそではないことが分かります。はっきり申し上げて、ギャンブル依存症を悪化させる大きな原因は、借金の肩代わりを繰り返してしまう家族や友人・知人です。
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