授業参観日に道徳の授業をしました。その後の保護者会で「どうして先生は、これが正しいのだとしっかり価値を教えてくれないのですか」と聞かれました。どう答えますか。
道徳の授業の大事な点についてのご質問ありがとうございます。私はこの時間を一人一人の子供が自分の問題として価値に向き合う場と考えています。教師の一方的な価値の押し付けにならないように気を付けました。子供はそれぞれの感じ方や考え方に接しながら、自分の考えを深めていきます。本日の授業では、主人公の行動や考え、心情についての子供同士の話し合いの活動を大事にしました。相互の意見交換によって、自分の考えが深まり、具体的にどう行動すればよいかが分かってくると考えますので、今日のような終わり方にしました。
保護者の疑問に対して、考え、話し合う活動を通して学習の深まりが望まれることを伝えています。ここでは、価値を上から言葉だけで伝えるのではなく、子供自身が活動を通してつかんでいく交流の意義を述べるのです。
子供は、自分とは違う考えと出合い、はっとさせられたり、なるほどと思ったりして、価値を自分の問題として捉え、向き合うことができるようになっていくのです。
子供たちのいろいろな考えが出てきたのでよかったと思います。子供たちは、保護者の前でよいところを見せようと頑張っていました。似たような意見が出てきたので、もっとまとめてやれば分かりやすくなったと思います。
学級の意見として、望ましい行動や考えがどのようなものかを示してやればよかったと反省しています。
道徳科の目標を理解し、指導の基本から学び直しが必要です。その中で、正解が一つでないものを、上から一方的に伝えようとする指導ではなく、友達と考えを出し合う「考える授業づくりの方法」を学んでください。例えば、「分かっているけれどなかなか行動に移せない自分に気付かせる」授業の構想を練ります。
参考になる資料が文部科学省や各都道府県の教育委員会から出されています。指導資料や実践事例などを参考にして、自分の指導案作りまでしておくと、現場に出てとても役に立ちます。