【すぐに使える―教採面接の回答例(12)】

【すぐに使える―教採面接の回答例(12)】
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動機を文章化することが重要

〈質問17〉

 なぜ小学校の教員になりたいのですか。

〈回答例〉

 私は子どもの野球チームのコーチとして、個性豊かな子どもたちと関わってきました。どの子も根底に子どもらしい純粋さを秘めていることを学びました。小学生の時期に人や自然、物と関わる豊富な経験をさせてあげることの重要さを実感しています。

 大人としての見方や判断の素地は、小学生時代の経験や体験が大きく影響していると考えます。この時に、子どもに豊富な体験をさせ、達成の喜びを味わわせることを一生の仕事としたいと考えたからです。「友達と学び合う楽しさ」や「分かる楽しさ」を実感させられる学級をつくりたいと考えています。

〈解説〉

 この問題は小学校教員への動機ですが、それぞれ自分の目指す校種についての動機を文章化することが重要です。動機があいまいであったり、抽象的な言葉では説得力がありません。回答例のように、しっかりした裏付けを持って臨み、やる気をアピールできるようにします。文章を何度も推敲(すいこう)をして、抽象的な表現を改めます。自信を持って答えられるようになります

丁寧で身な対応を心掛ける

〈質問18〉

 保護者から「子どもが突然、登校したくないと言い出した」という連絡がありました。どのように対応しますか。

〈回答例〉

 子どもの「登校したくない」という言葉の重さから、つい原因の追及に走りがちです。こだわり過ぎると対処療法的になり、必ずしも問題の解決にはならないと考えます。「登校したくない」という叫びに最も動揺し不安を感じているのは、保護者です。保護者の声をよく聞いて、同じ位置に立って願いや期待の焦点化を図ります。直ちに担任、副校長、主幹教諭、学年主任、養護教諭によるチームを編成します。スクールソーシャルワーカー、教育相談員、子ども・家庭の情報を持つ機関との連携を検討します。並行して保護者には学校での子どもの様子や指導の実態を説明し、今後どのような対応を期待するかを問い、協力し合って対応していきたいとの確認を取ります。保護者との連携は連絡帳、メール、電話、家庭訪問など保護者のニーズに合わせて行い、密なる情報の交流に努めます。

〈解説〉

 このような連絡は往々にして感情的にエスカレートする場合がありますが、支援的な言葉掛けで不安を除き、保護者目線での迅速かつ的確な対応が望まれます。「朝に子どもを見る」と言いますが、担任が登校時に子どもの顔色やあいさつ時の表情・声、友達とのやりとりから上履きの整理・整頓の状況まで把握していることを補足すればさらに安心できるでしょう。丁寧で親身な初期対応に支援的な言葉掛けが有効で、誤解・曲解も生まれません。

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