第1回 2023年の流行語にもなった「生成AI」とは

第1回 2023年の流行語にもなった「生成AI」とは
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 昨年、ChatGPTなどの生成AIサービスが大きな話題となりました。その注目度は非常に高く、「SNS流行語」ランキングでは「ChatGPT/生成AI」が第1位に輝きました。読者の中にも、ChatGPTなどのサービスを試した方は多いのではないでしょうか。

 AIが難しいというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、そんなことはありません。AIとは、人間のような行動をコンピューターにさせる技術のことです。最近では、スマートフォンの顔認証機能やお掃除ロボットなど、皆さんが日常生活で使うさまざまな製品にAIが活用されています。

 AIの中でも特に注目されているのが生成AIです。生成AIとは、簡単に言うとインターネット上の情報を学習し、文章や画像を作り出す技術のことです。あるテーマやキーワードを入力すると、関連する文章や画像が自動的に生成されます。2023年は、この生成AIに注目が集まった年でした。

 文部科学省は、23年7月4日付の「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」で、生成AIの校務での活用について「業務の効率化や質の向上など、働き方改革の一環として活用することが考えられる」と述べています。このように、生成AIには、私たち教師の仕事の負担を軽減する効果が期待されています。

 しかし、「生成AIに興味はあるけれど、使い方が分からない」「一度試してみたが、具体的な活用法が分からず使わなくなった」という声も多く聞かれます。本連載では、そうした先生方に向けて生成AIの特徴や使い方、具体的な活用方法と使用上の注意点などを紹介します。

 私は、昨年の3月からAIの活用を始め、学級通信の作成、授業準備の支援、研修資料の要約による概要把握など、校務のさまざまな場面で力を借りています。AIの活用を通じて仕事の効率が向上し、貴重な時間を教材研究や子どもたちとの時間に充てることが可能になりました。私は過去に、仕事の抱え込み過ぎで心の病になったことがありますが、「あの時にAIがあったら…」と思います。

 生成AIは一見難しそうですが、実はコンピューターに詳しくない人や経験年数が浅い人でも簡単に使うことができます。次回は、生成AIの代表格であるChatGPTとMicrosoft Copilotの使い方や使用上の注意点について取り上げます。ぜひご注目ください。

【プロフィール】

岩月駿人(いわつき・はやと) 愛知県公立小学校教諭。1991年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒業。過去に心の病で病休を取った経験から、「子どもも教師も毎日楽しく過ごせる学級づくり」をモットーに働くように。ICTを活用した教師の仕事術や、生成AIの校務における活用法などを発信している。Microsoft認定教育イノベーター。スクールタクトゴールド認定マスター。EDUBASE CREW。『実践例&導入事例でわかる明日からの教室のつくりかた スクールタクトで始めるICT活用』(インプレス教育ICT書籍編集チーム)へ実践を提供。4月5日に『子どもの力とAIで1.5馬力学級経営』(学陽書房)出版予定。

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