【先取り9月第2週】 夏休みの課題の処理は軽さと丁寧さ

【先取り9月第2週】 夏休みの課題の処理は軽さと丁寧さ
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 夏休みの課題を大きく分けると2種類になる。1つは各種コンクールに出品するために作成した、ポスターや工作、自由研究などの作品だ。もう1つは、「夏休みのドリル」や漢字練習・計算練習など、1学期の学習内容の復習である。夏休み明けは、これらの課題の処理も教員の大きな仕事だ。

 まず、各種コンクールに出品する作品の処理がある。優秀な作品を選んだり、名簿を書いたり、不備を直させたりと、けっこう忙しい。だが、手順は決まっているし、締め切りがあるので否応なく処理は進む。問題はもう1つの課題の方にある。

 正直言って、こちらの課題処理の負担感の方が大きいのではないか。「夏休みのドリル」も漢字練習も計算練習も日記も、全てが子供の数だけあるから、時間も手間もかかる。かといって、軽く済ますことも難しい。なぜなら、わが子の課題に関心の高い保護者は、課題がどのように扱われるかにも関心を寄せているからだ。扱い方によっては、保護者から不信感を持たれないとも限らない。

 そこでどうするか。

 原則は、「全てに軽いチェック」+「一部に丁寧なコメント」だ。

 軽いチェックとしては、次のようなものがある。チェックは1つだけでよい。

  • 最後のページや表紙などに大きな花丸を書く
  • 最後のページや表紙、特によくできたページなどにご褒美シールを貼る
  • 上記のシールの代わりにスタンプやはんこを押す
  • 最後のページに日付と先生のイニシャルを書く(かっこいいサインがあれば最高)
  • 赤字で大きめに「最高!」「すごい!」「立派!」「すばらしい!」「がんばったね!」などの一言を書く

 これなら、比較的短時間でできる。

 肝心なのは、丁寧なコメントだ。もちろんゆとりがあれば教員が書いてもよい。しかし、子供同士でコメントを書き合うという方法もある。他の子の課題の取り組みの様子を見て学ぶこともできるし、よいところを探す訓練にもなる。

 具体的には、次のように行う。

  1. 子供らに、自分がやった課題の中で、最も頑張って取り組んだ課題を1つ選ばせる。
  2. 5、6人のグループをつくり、自分の課題を見せながら、順番に頑張ったところを発表する。
  3. 発表を聞いた子供らは、小さい紙に感想やよいところを書いて、発表した子に渡す。
  4. 一巡したら、子供らに1から順に番号をつけ、各グループの同じ番号の子だけが新たに集まって、同様のことを行う。
  5. こうして10人前後の子の感想が集まるので、それらを大きめの紙に並べて貼り、課題と一緒にして持ち帰る。
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