「令和の日本型学校教育」の構築を実現する教師の姿として「子供一人一人の学びを最大限に引き出す教師としての役割」を果たし、「子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力」を備えていることが示されている。
これを担う教師の学びの姿として「主体的な姿勢」「継続的な学び」「個別最適な学び」「協働的な学び」が求められている。そのため教師の研修観を転換し、個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じた「主体的・対話的で深い学び」と理論と実践の往還の実現が求められている。各学校・教師はこれをしっかりと受け止めているだろうか。
現在、校長は2024年度の学校経営ビジョンの策定に入っている。校内研修・研究の位置付けはどうなっているだろうか。研修観を転換し、新たな教師の学びの姿を実現するためには、その視点で校内研修・研究を重視する必要がある。
校内研修・研究は、コロナ禍での対応や働き方改革の流れの中で、十分な時間が確保されていない。小学校での研究授業が年間に3回程度の学校もあり、各学年が2年に1回では学ぶ機会が薄くなる。研修・研究の継続性が欠ける心配がある。経験から言えば最低でも年6回、全学年が授業研究を行っている学校の方が成果は上がり教師の成長が目に見える。
校内研修・研究は人材の育成においても重要な機会である。教師が切磋琢磨(せっさたくま)し学び合う機会になり、ひいては子供に還元される。学校経営の中核に位置付け、校内研修・研究に集中して取り組める環境を整えることが必要であろう。