教採キーワードについては、採用試験に向けた参考書や雑誌などにも掲載されているが、それらの根拠になっている資料・情報を把握し、目を通しておくことが安心感にも自信にもつながる。採用試験の出題者の立場から考えると、各自治体の教員育成指標なども手掛かりにしながら、根拠となる法令や通知をもとに、出題内容を決定しているはずである。この点からも、大本である確かな資料・情報に当たって、確認しておくことが大切といえる。
根拠資料の中心になるのは、法令や教育振興基本計画、中教審答申、学習指導要領や生徒指導提要、文部科学省・こども家庭庁の通知などの行政関係資料である。法令は、教育基本法や学校教育法、学校教育法施行規則など、中教審答申は現行学習指導要領が告示されて以降の答申、通知については、指導要録の改訂やいじめ防止、不登校児童生徒の支援、特別支援教育、学校安全、学校保健その他多岐にわたる。教育時事については、本紙の情報が参考になる。教育原理、教育心理、教育史などについては、図書館などの関係図書や辞典などを手掛かりにする。
資料自体をデータとして保存する方法としては、該当のウェブ資料を表示し、「印刷」↓プリンタの指定画面で、プリンタではなくPDFで保存を指定↓ページ番号を入力↓ファイル名を付けてフォルダに保存。クラウド上のフォルダに保存しておけば、インターネット環境があれば、自宅でも通学途中でも資料にアクセスしながら学習することができる。
その他、図書の形の資料の場合は、付箋を貼ってそこにメモや整理番号・記号などを記しておく方法が想定される。これらのウェブ上の資料も含めて、必要なものを印刷またはコピーして、フラットファイルなどに綴じて整理する伝統的な方法もある。
このような方法で、「教育法規」「学習指導(教育)要領」「生徒指導」「学校安全・保健」「特別支援教育」「教育史」「教育時事」などジャンルごとに整理しておくと、根拠資料を手掛かりに何度でも繰り返し学習を進めることができる。