【教採キーワード―調べ確認してみよう(1)】根拠資料の重要性と資料の把握・整理の仕方

【教採キーワード―調べ確認してみよう(1)】根拠資料の重要性と資料の把握・整理の仕方
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根拠資料の重要性と所在

 今回より、教員採用試験で出題頻度の高いキーワードを取り上げ、その資料や情報がどこにあるのか、また、それをどのように把握・理解して学習につなげていけばよいか、その方法を提供していきたい。取り上げるのは、一般教養や教科に関する知識以外の教職に関する専門教養に関するキーワードである。

 教採キーワードについては、採用試験に向けた参考書や雑誌などにも掲載されているが、それらの根拠になっている資料・情報を把握し、目を通しておくことが安心感にも自信にもつながる。採用試験の出題者の立場から考えると、各自治体の教員育成指標なども手掛かりにしながら、根拠となる法令や通知をもとに、出題内容を決定しているはずである。この点からも、大本である確かな資料・情報に当たって、確認しておくことが大切といえる。

 根拠資料の中心になるのは、法令や教育振興基本計画、中教審答申、学習指導要領や生徒指導提要、文部科学省・こども家庭庁の通知などの行政関係資料である。法令は、教育基本法や学校教育法、学校教育法施行規則など、中教審答申は現行学習指導要領が告示されて以降の答申、通知については、指導要録の改訂やいじめ防止、不登校児童生徒の支援、特別支援教育、学校安全、学校保健その他多岐にわたる。教育時事については、本紙の情報が参考になる。教育原理、教育心理、教育史などについては、図書館などの関係図書や辞典などを手掛かりにする。

資料をどのように把握・整理し学習に生かすか

 行政関係資料はウェブで確認・把握できるものがほとんどである。ウェブに収載されている資料はアクセスが簡単であるが、どの部分を学習資料として整理し保存するかが問題になる。方法としてはインターネットを閲覧するブラウザのブックマーク、お気に入りの機能を用いることができる。例えばGoogle Chromeの場合、ブックマークに登録したサイト情報について、「ブックマークマネージャー」を使って、新しいフォルダを作りそこにサイトのブックマークを保存することができる。該当資料を表示↓検索窓の☆をクリック↓ブックマークバーに情報登録↓右上「:」から「ブックマークとリスト」↓「ブックマネージャー」↓「その他のブックマーク」をクリック↓右上の「?」をクリック↓「新しいフォルダ」をクリックしてフォルダ名を入力する。例えば、ここに「教育課程」というフォルダを作成しておけば、学習指導要領などの資料のウェブ情報を順次保存することができる。

 資料自体をデータとして保存する方法としては、該当のウェブ資料を表示し、「印刷」↓プリンタの指定画面で、プリンタではなくPDFで保存を指定↓ページ番号を入力↓ファイル名を付けてフォルダに保存。クラウド上のフォルダに保存しておけば、インターネット環境があれば、自宅でも通学途中でも資料にアクセスしながら学習することができる。

 その他、図書の形の資料の場合は、付箋を貼ってそこにメモや整理番号・記号などを記しておく方法が想定される。これらのウェブ上の資料も含めて、必要なものを印刷またはコピーして、フラットファイルなどに綴じて整理する伝統的な方法もある。

 このような方法で、「教育法規」「学習指導(教育)要領」「生徒指導」「学校安全・保健」「特別支援教育」「教育史」「教育時事」などジャンルごとに整理しておくと、根拠資料を手掛かりに何度でも繰り返し学習を進めることができる。

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