【面接の○回答×回答(203)】「物を盗む」といううわさへの対処

【面接の○回答×回答(203)】「物を盗む」といううわさへの対処
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問い

学級でAが物を盗むといううわさが出ています。学級とAにどう指導しますか。

○回答

 私は、確実な証拠がない限りうわさだけで人を疑わないように、また犯人扱いをしないように指導します。

 まず、聞き取りをします。うわさを聞いたり伝えたりした子供から「どこで何を見たのか」正確に聞き取り、記録・分析をします。盗みが確かなものかどうか考えを固めます。また、学級での指導は、Aを外して問い掛け指導します。次に、事実確認した内容をまとめて管理職に報告し、どのように対処したらよいか指導を仰ぎます。

 なお、Aについての証拠がはっきりしたときに、初めてAに問いただし、今後絶対しないように強く説諭します。

【コメント】

 この回答は対処の仕方をよく考えています。事実を丁寧に聞き出そうとしており、確実な証拠を得て、記録・分析しようとしています。その上で確実な証拠があるときには、Aへの指導をしようとしています。

 さらに、これらの状況を主任や管理職に報告して、対処の仕方の指導を受ける点も忘れていません。

×回答

 私は、うわさが本当かどうかを確かめます。個別にAを呼んで物を盗んだのか直接確かめます。他の学級のメンバーからも事実を聞き出します。それを記録してうわさの事実確認をします。その後、学級での指導をします。

【コメント】

 この回答は人権尊重教育の観点が抜け落ちています。Aへの配慮が見られません。Aに直接確かめるのは、十分に事実確認ができて確実な証拠が得られてからです。Aをすぐに犯人扱いは避けなくてはいけません。

 また、事実を聞き出すときには、学級で犯人捜しをさせない配慮が重要です。慎重に個別の情報収集をします。「いつ、どこで、どのような動きを見たのか」を正確に聞き取り記録します。全体指導に当たっても、Aを外して確実な証拠がない限り、Aを疑わないように指導します。

 なお、このように難しい問題については、同僚や先輩に相談し指導を受けてから対処することも大切です。

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