面接では、当然だが面接官に好印象を与えなければならない。そのためには、言葉遣い、態度、立ち居振る舞いなどに気を付ける必要がある。来年の試験までに身に付けておきたい好印象を与える3つのポイントを紹介する。
人と目線を合わせることが得意ではない方もいるだろう。目線、目のやり場ということだが、面接中、面接官と目を合わせない受験者がいる。それどころか、きょろきょろと目が落ち着かない人さえいる。目を合わせずに話すのは、よい印象を与えないものだ。
できるだけ人と目を合わせながら話すことができるようにいまから心掛けたい。ただ、面接中、目線のことばかり気にしていると、うまく話せなくなってしまう。そういう場合は、面接官のネクタイの結び目を見ながら話し、肝心なときに目線を上向きに流しじっくり目を見る、というのでもよいだろう。
だが、可能であれば「目は口ほどにものを言い」というように教職への熱意を目で訴えたいものである。ノックをし、面接の部屋に入室する際は誰でも緊張している。そこで、入ったら大きく深呼吸して心の中で「さあどうぞ、私を見てください」とつぶやき、面接官の端から順番にアイコンタクトを送ってからあいさつ、お辞儀をするぐらいが望ましい。強く「私を見てください」とアイコンタクトを送れば、品定めをしようと待ち構える面接官にも気持ちが伝わる。
目線の問題とも関係するが、受験生の中には人の話をきちんと聞いていないのでは、と思わせる人もいる。面接は「話す」だけではなく。「聞く」ことも重要で評価とも関係してくる。面接官の質問はしっかり聞いて、的確に対応した回答を返す必要がある。また、集団面接、集団討論では、他の受験者の意見にもしっかり耳を傾けなくてはならない。
自分自身がちゃんと「聞いている」と感じるだけではなく、「聞いている」ということをしっかりと相手にも示して分かってもらう必要がある。そのためには、相手の話に「うなずく」ことが必要となる。面接官の話や質問に適切な頻度で「うなずく」ことが求められる。
まず、「質問の主旨は伝わっています」ということを面接官に知らせるためにはうなずく、相づちを打つことが必要で、前提としては相手の目を見ながら聴くのがポイント。「聞く」と「聴く」の違いを理解し、多少オーバー気味にうなずいてもよい。
集団面接・討論でも話をしている他の受験者に顔を向けて目線を送るとともに適度に「うなずく」とよいだろう。
何を問われているのかがはっきりしたら、論理的に組み立てて、結論を述べてから5W2Hの必要項目に沿って理由や、経緯を補足する。考えている間の沈黙が長いと面接官はいらいらするので、「そうですね」「まとめてみますと」など相手を見て語りながら頭の中で組み立てること。面接官の言葉を借りて「趣味ですか…。趣味は○○です」のように繰り返すのはお粗末。「え~と」「そうですね」などが意味なく文頭に出るのは大人らしさを感じさせない。
長くてとりとめのない話をする受験者がいるが、印象はよくない。話は簡潔、明瞭にまとめられるよう、普段の会話でも気を付けよう。
話が長く感じられないようにする工夫としては、「結論を先に述べる」という手がある。どのような教師になりたいかという質問に対しては、「教師としての専門性を備えるとともに思いやりに満ちた教師です」とまず結論を述べる。それから、教師としての専門性、思いやりに満ちた教師、それぞれどういうことかを答えていく。この話し方だと、聞いている方は大変聞きやすくなる。普段から、この手法で話す練習をするとよいだろう。