考える力を伸ばす授業をするために、あなたが大切にすることは何ですか。
学級内に異なる考えの良さを互いに認め合える雰囲気づくりをしながら、次の3点に力を入れます。私は理科を研究教科にしていますので、その点から申し上げます。
まず、子供の生活に結び付いた事物・現象から問題を見いだせるような導入の教材や場面を工夫します。
次に、子供の考えた方法で事象を比較したり、観察したり、条件に着目したり、推論したりしながら得た結果を話し合う場を大切にします。さらに、結論を急がないようにします。それは、異なる考えを出し合う過程で個々の考えが深まっていくからです。
【コメント】
問題が大きいので抽象的な回答になりやすい例題です。考える力を伸ばす授業の大切な視点がまとめられています。このように自分の得意とする教科をイメージして考えると答えやすくなります。
授業づくりのために学習指導要領の各教科における「思考力・判断力・表現力」の趣旨を学び直して、自分の考えを整理することを勧めます。
まず、学習内容の基礎基本が身に付いているかの実態を調べて、到達できていない点を補充して考える活動に入れるように計画します。
次に、学習問題を明確にして考える活動の時間を確保します。考える活動の時間は、一単位時間から長くて数単位時間で解決できる問題を提示します。時間を与えただけでは、解決の方法が分からない子供もいると思うので、考えるヒントを与えます。どの子も活動できるように計画します。
【コメント】
授業づくりの基本に触れてはいますが、考える力を伸ばす授業の核心にまで迫れていません。周辺をなでた回答になっています。少し手を加えれば良くなります。例えば「学習問題を明確にして考える活動の時間を確保する」の具体策を述べるのです。
学習問題を明確にする方法や、考える活動の時間を確保する方法を述べます。それには、事前に学習指導要領や実践事例などを参考にし、思考力を伸ばす授業の構想を練ります。現場に出て授業づくりの役に立ちます。