教師は常に教卓と黒板の間に立ち、子どもたちを真正面に見て授業をする…と思い込んでいないだろうか。確かに、重要な指示や発問をする時にはそれが基本だ。しかし、時には立ち位置を変えて授業をする時もある。それを上手に模擬授業に取り入れたい。
▽話し合い活動の時は話す子から離れた場所に
学級全体で話し合い活動をする場合、発言する子の意見は子どもたち同士に聞かせたい。しかし、全員が黒板向きの座席の場合、教卓にいる教師に向かって話すことが多い。そこで、教師は話す子から離れた場所に移動するようにする。
例えば、廊下側前列の子が話す時には、窓際後方に位置する。すると、発言する子と教師がやりとりする場合には学級全員が2人の様子を見ることができるし、発言する子も教師も学級全員に向けて自然に話すことになる。
▽板書は子どもたちが見やすい位置で
黒板に正対してしっかりと書くのが板書の基本である。ずっと黒板に向いているのでは子どもたちの様子が見えない。また、教師の後ろ姿で字が隠れてしまう。板書途中で子どもたちの様子を確認したり、時には子どもたちに体を向けながら板書したりすることも必要となるので、上手に取り入れると授業に慣れているように見える。「学習する子どもたちの立場に立っている」というように見せるということが大事。どういう立ち位置が子どもたちの教育効果につながるか、常に意識するようにする。