第3回 友人関係

第3回 友人関係
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 今回は、友人関係に関して、子どもたちにどのような考え方を伝えていくべきかを考えていきましょう。

 学校生活において、友達関係はその中心の一つとも言うべき大切なもの。お互いに気持ち良く過ごせる友達と長く関係を保ちたいと、誰もが考えていることでしょう。新しい友達関係を築くまでには、時間と労力がかかります。また、すでに出来上がった関係は、いざ失うとなると大きな悲しみや寂しさを感じます。

 人生において、友達関係は常に変化するものです。引っ越しや進学、新しい環境の出現などがあると、友達関係も変わっていきます。同じ場所にいても、それぞれの価値観や興味が変われば、新しい友達ができたり、逆にこれまでの友達とは疎遠になったりすることもあります。友達は人生の段階ごとに姿を変えていく存在です。年齢を重ねるにつれて多くの人と出会い、さまざまな関係が築かれていくのが自然な流れです。

 仲の良かった友達が、他の友達と以前より親しくなったとき、寂しさや喪失感に襲われることもあるでしょう。人は大切なものを失うことに悲しみを感じるからこそ、関係を大切にする気持ちが育まれます。喪失感は、実は私たちがより良く生きていくための大切な感情なのです。

 友達との関係がうまくいかなくなったときには、あまり深刻に考えずに「そんなものか」と気楽に受け流すことも大切です。既存の友達関係に固執せず、新しい友達をつくることに目を向けましょう。ピンチはチャンスであり、今の関係にこだわらなければ、より深くつながれる友達が見つかるかもしれません。未来は予測不可能で、いくらでも広がっていく可能性を秘めています。 

 さらに、人は相手によって態度や性格が変わる生き物です。親や先生、好きな友達の前では、自然と違う自分が出てこないでしょうか。ある友達の前では気を使い過ぎて疲れてしまうのに、別の友達の前では素直な自分でいられるようなこともあります。人の性格は状況や相手との掛け算で成り立っていると言われており、こうした自分の多面性に気付くことも、人間関係の中での大切な学びです。

 また、いろいろな友達と関わりを持つことで、さまざまな自分を発見していくことができます。新しい友情を通じて自分の新たな一面を知り、自分がどのように成長していくのかを楽しみながら、前向きな未来を築いていけるということを子どもたちに伝えてみましょう。

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