文部科学省の要請などにより教員採用試験の前倒しが進んでいる。実際に2024年度の試験で5月実施、6月実施の自治体が出てきており、今後ますます増えてくることが予想される。つまり、試験本番まではあと半年ということだ。本番までの試験準備にスパートを掛けるために、「集中力の高め方」を見てみよう。ストップウオッチ&タイマーアプリなどを用いた方法を紹介する。
試験準備のためには、やはりある程度の学習時間を確保する必要がある。しかし、自分では3時間勉強したと思っていても、実際の学習時間は2時間に満たないなどということはよくあることである。
そのギャップを埋めるために効果的なのは、ストップウオッチとタイマーである。実際にストップウオッチを使ってもいいし、スマホなどのストップウオッチ&タイマーアプリを用いてもよい。
机に座って、勉強を開始するときに、スタートボタンを押し、勉強を中断したらすぐにストップボタンを押す。そうすることによって、正味の学習時間が計れる。最初は、3時間座っていても1時間しか勉強していない、ということもある。このストップウオッチ&タイマーを使って、毎日学習するたびに時間を計測することによって、3時間座っていたらストップウオッチで計る学習合計時間がだんだんと3時間に近づいてくるのである。このようにすることにより、正味の学習時間を増やし、学習に集中することができる。
勉強している環境が学習に集中できているとすると、あとは学習内容そのものに集中しなければならない。人間は、通常の状態では集中する状況にはないので、自分で集中するような状況を作る必要がある。それを解決してくれるのが、タイマー機能である。
一般的に集中力は「締め切り効果」によって増大すると言われている。例えば、夏休みの宿題を思い起こしてみるとよい。夏休みが始まったばかりのころはまだ時間があると思い、なかなか宿題に手が付かないが、8月31日が近づくにつれ真剣に取り組むようになり、最終日までにはきちんと完了させてしまった、という体験がある方は少なくないだろう。いつまでにやらなければならないという状況と意識が、集中力を高めてくれるのである。
これを学習に応用する。スマホのタイマーアプリなどを使い、勉強する時間を設定することにより、非常に高い集中力を得ることができる。
問題集で勉強する場合、例えば5ページ分の問題を20分で解くと決めて、タイマーをセットする。何も決めないで勉強するよりも何倍もの集中力を得ることができ、勉強にも身が入る。
一方、タイマーは集中力を得るほか、休憩時間の設定にも役立つ。休憩時間を30分と決めてタイマーをセットする。だらだら休憩することを回避することができる。自分で休憩時間を決めたつもりでも、ついつい時間を延ばしてしまうもの。時間が来てタイマーが鳴れば、それをきっかけにパッと勉強に戻ることができる。
まず「To―Beを持つ」ということである。「To―Be」とは、「あるべき姿」ということであり、ここでは「自分の将来の目標」のことである。常にモチベーションを高く保つためには、「自分のあるべき姿」を思い起こし、意欲を高め、集中力を向上する。ここでは「自分の将来の目標・無事に教員になり教壇に立つ」ことである。